お笑い芸人として絶大な人気を誇るアンガールズの田中卓志さんが、2025年7月に二級建築士の学科試験を受験し、話題となっています。
現在49歳の田中さんが、なぜ今このタイミングで建築士を目指すのか、その背景と現在の状況について詳しく解説します。
田中卓志の建築への深い愛情と学歴背景
田中卓志さんは1976年2月8日生まれの広島県出身で、実は非常に高い学歴を持つ芸人として知られています。
学歴の詳細:
- 上下町立上下中学校卒業
- 広島県立世羅高等学校卒業
- 1年間の浪人生活を経て広島大学工学部第四類建築学課程入学
特に注目すべきは、田中さんが大学入試の二次試験で物理の満点を取得していることです。
これは理系分野における高い能力を示しており、建築学への適性を証明しています。
大学では建築の構造について研究し、卒業論文のテーマは「骨組構造の新しい解析法」という専門性の高い内容でした。
この論文は後に『タモリ倶楽部』でも紹介され、田中さんの学術的な背景が注目を集めました。
建築からお笑いへの転身秘話
大学時代、田中さんは建築業界を目指していましたが、『ボキャブラ天国』を見てお笑いに興味を持つようになりました。
実際に大学院合格と旭化成ホームズへの推薦就職内定を辞退し、お笑いの道に進むことを決意したのです。
当時、田中さんは「お笑いをやるか建築士になるかで相当迷った」と語っており、建築への情熱がいかに強かったかが分かります。
二級建築士試験への挑戦
2025年7月10日、田中さんは自身のインスタグラムで「二級建築士の学科試験受けてきました!合格発表は8月25日です!」と報告しました。
この投稿は大きな反響を呼び、多くのファンから「忙しい中、勉強も続けられていたんですね」「本当にリスペクトです」といったコメントが寄せられています。
試験の詳細:
- 実施日:2025年7月10日
- 合格発表:8月25日
- 試験会場:東京大学駒場キャンパス
田中さんの自己採点結果は合計82点という高得点で、各科目の内訳は以下の通りです:
- 学科Ⅰ(計画):19点
- 学科Ⅱ(法規):25点(満点)
- 学科Ⅲ(構造):20点
- 学科Ⅳ(施工):18点
合格基準は各科目13点以上かつ総合計60点以上なので、田中さんの成績は十分合格ラインを超えています。
建築士を目指す理由
田中さんが建築士を目指す背景には、仕事と個人的な興味の絶妙な融合があります。
2025年2月放送の「情熱大陸」で、田中さんは以下のように語っています:
「お笑いの道に入った時点で建築のことはもう諦めてたんですけど、今、ちょうど仕事的に重なり始めて、なんか両方やれるみたいな状況になってきたから。
だったらもっと勉強していいかなって」
実際、田中さんは建築関連の仕事が大幅に増加しており、その専門性を高めることで、より質の高い番組作りに貢献したいという思いがあります。
建築関連の仕事と活動
現在、田中さんは数多くの建築関連番組に出演しており、その専門知識が高く評価されています。
主な建築関連番組:
- 「となりのスゴイ家」(BSテレ東)- メインMC
- 「新美の巨人たち」- 建築特集で出演
- 「すこぶるアガるビル」- 建築解説
特に「となりのスゴイ家」は2018年10月にスタートし、2023年には200回を迎えた人気番組です。
田中さんは遼河はるひさんとコンビを組み、全国の豪邸・珍邸を訪問し、建築的な視点から住宅を解説しています。
私生活と家族
田中さんは2023年1月に30代の一般女性と結婚しており、現在は夫としての顔も持っています。
興味深いことに、最近まで妻の両親の職業が教師であることを知らなかったというエピソードもあり、田中さんの天然な一面が垣間見えます。
結婚の際には、相手の両親が田中さんが芸能人であることを知らず、玄関でのあいさつで「本当に田中さんだ」と驚かれたという微笑ましいエピソードもあります。
建築への情熱が生む新しい価値
田中さんの建築への情熱は、単なる趣味の域を超えており、専門的な知識と芸人としての表現力を組み合わせた独自の価値を創出しています。
彼は建築について以下のように語っています:
「住宅は多くの人にとって人生で一番高い買い物なので、理想があり、熱量が入ってる。
場所、間取り、家具などを決めるのも楽しい。
家族の夢が実現された場所だから、各所に工夫もあって」
また、休日には隈研吾氏設計のミュージアムを訪れるなど、建築研究を続けており、「僕は必死にやってる姿が良いタイプの建築物なのかもしれない」と自身を建築になぞらえて表現しています。
芸能界での建築仲間
田中さんは芸能界でも建築関係の学歴を持つタレントとして注目されており、同じく建築を学んだ菊川怜さん(東京大学工学部建築学科卒)や伊野尾慧さん(明治大学理工学部建築学科卒)らとの建築談義も話題となっています。
田中さんは「芸能界には建築の強者がそろっていますが、僕はお笑い芸人ということを強みに、身近に楽しく建築の魅力を伝えられたらいいなと思います」と語っており、自身の立ち位置を明確にしています。
今後の展望
田中さんは建築関連の仕事について、「地上波全国ネットのゴールデン帯に住宅や建築を扱う番組をやってみたい」という壮大な目標を掲げています。
建築は衣食住の一つであり、多くの人が関心を持つ分野であることから、その実現可能性は十分にあると考えられます。
二級建築士の資格取得により、田中さんの建築関連の仕事はさらに専門性を増し、より深い洞察を提供できるようになることが期待されています。
まとめ
アンガールズ田中卓志さんの建築士への挑戦は、単なる資格取得以上の意味を持っています。
幼少期からの建築への情熱、大学での専門的な学び、そして芸人としての成功を経て、再び建築の世界に戻ってきた彼の姿は、多くの人に勇気と希望を与えています。
49歳という年齢での新たな挑戦は、「何歳になっても学び続けることの大切さ」を私たちに教えてくれます。
8月25日の合格発表が待ち遠しく、田中さんの今後の活躍にますます注目が集まっています。
田中さんの建築士への道のりは、お笑いと建築という一見異なる分野を融合させた、新しい職業像を提示しているのかもしれません。
彼の挑戦は、私たち一人ひとりに「複数の情熱を追求することの価値」を示してくれる貴重な事例となっています。
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