2025年11月8日(土)と9日(日)、幕張メッセで開催された「LUNATIC FEST. 2025」は、ロックの歴史に残る2日間となった。
その中心を担ったのが、LUNA SEAのドラマー・淳士である。
本来なら真矢がドラムを叩くはずだったステージで、淳士は何曲の演奏に参加したのか──その全容を検証する。
真矢欠場、淳士代役という緊急事態
9月7日、LUNA SEAのドラマー・真矢が脳腫瘍の闘病を公表した。
当初、11月のLUNATIC FEST. 2025出演は不透明だったが、治療との両立を判断した結果、真矢の代役としてSIAM SHADEのドラマー・淳士が抜擢されることが発表された。
真矢本人は「僕自身が1番信頼を置いている淳士氏にドラムセットに座ってもらい、真矢の代理として叩いてもらいます」とコメント。
一方、淳士も「最高な仲間と最高なLIVEができて最高にHAPPYです」と意気込みを示していた。
このニュースは音楽ファンの間で衝撃を与えたが、同時に「淳士なら大丈夫」という信頼感も広がった。
淳士は1980年代後半からSIAM SHADEのドラマーとして活動しており、その確かな技術はロック界でも広く認識されている存在だ。
淳士が演奏したLUNA SEAの楽曲
11月8日(初日)LUNA SEAセットリスト
11月8日のLUNA SEAステージは、18時25分にMOTHER STAGEで開始された。
淳士のドラムで演奏されたセットリストは以下の通りである。
- TONIGHT
- Deja-vu
- DESIRE
- TRUE BLUE
- 宇宙の詩 ~Higher and Higher~
- inside you
- I for you
- BELIEVE
- ROSIER
- WISH
初日は10曲の演奏となった。
特に注目されるのは「BELIEVE」である。
初日の最後に行われたアンコールセッションでは、複数のアーティストが登壇し、真矢も車椅子でサプライズ登場。
淳士がドラムを担当する中、セッションバージョンの「BELIEVE」が披露された。
「WISH」で銀テープが飛び交う中、フロアは大きな盛り上がりを見せた。
アンコールセッションでは出演アーティスト全員で「STORM」も演奏され、初日のフィナーレを彩った。
11月9日(最終日)LUNA SEAセットリスト
11月9日は最終日として、18時15分からMOTHER STAGEでLUNA SEAが登場。
この日のセットリストは以下の通りである。
- STORM
- TONIGHT
- END OF SORROW
- SHINE
- gravity
- 宇宙の詩 ~Higher and Higher~
- I for you
- TIME IS DEAD
- ROSIER
- UP to YOU
最終日も10曲の演奏。
その後、アンコールで「WISH」が演奏され、出演者全員でセッション「WISH」が展開された。
淳士が演奏した合計楽曲数
11月8日と11月9日を合わせると、淳士が演奏したLUNA SEAの楽曲は20曲である。
両日を通じて共通で演奏された曲は、「TONIGHT」「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」「I for you」「ROSIER」「WISH」の5曲。
一方、初日のみの演奏は「Deja-vu」「DESIRE」「TRUE BLUE」「inside you」「BELIEVE」の5曲。
最終日のみの演奏は「STORM」「END OF SORROW」「SHINE」「gravity」「TIME IS DEAD」「UP to YOU」の6曲となった。
初日と最終日でセットリストを工夫することで、ファンに多彩なLUNA SEAの楽曲を体験させることができたといえる。
フェス全体での淳士の役割
セットリスト上での演奏曲数だけでなく、淳士の活躍はステージを通じて随所に見られた。
実は淳士は2日間を通じてフェスの開会宣言にも関わるなど、「大車輪の活躍」を見せたと報道されている。
LUNA SEAのボーカル・RYUICHIを支えるドラムとして、淳士のビートはLUNA SEAのサウンドの根幹を支えた。
初日のアンコールセッションでは、真矢がサプライズで登壇し、12月23日の「LUNATIC X’MAS 2025 -OUR JOURNEY CONTINUES-」開催発表が行われた。
その際も、淳士のドラムが舞台を支えた重要な役割を果たしていたのだ。
初日のセッションでは、複数のアーティストと共演することになったが、その中でも淳士のドラムワークは安定感があり、多くのファンが「さすがベテランドラマー」と賞賛していた。
真矢とのドラム師弟関係
淳士と真矢の関係は、実はドラム界でも有名な「師弟関係」である。
2015年のLUNATIC FEST.開催時には、ドラム専門誌『リズム&ドラム・マガジン』が両者による対談を実現させるなど、業界でも注視されていた。
当時から「淳士は真矢から多くを学んだドラマー」として知られており、今回の代役起用は、そうした信頼関係の上に成り立っていたといえる。
真矢も「1番信頼を置いている」と明言するなど、両者の絆の強さが浮き彫りになったイベントだったのだ。
2日間で5万人を動員した伝説のフェス
LUNATIC FEST. 2025は「最狂のロックフェス」を標榜し、BRAHMAN、DIR EN GREY、GODLAND、lynch.、MY FIRST STORY、凛として時雨、UVERworld、BUCK∞TICK、黒夢、MUCC、NEMOPHILA、ROTTENGRAFFTY、THE YELLOW MONKEY、9mm Parabellum Bulletなど、ロック史上に名を残すバンドが出演した。
2日間で5万人を動員したこのフェスは、「感動のフィナーレ」として記憶されることになった。
淳士のドラムが刻んだビートは、多くのロックファンの心に刻まれたことだろう。
初日終了時点では、真矢がサプライズ登場し、12月23日の有明アリーナ公演開催が発表される劇的な展開となった。
「LUNA SEAを止めたくない」というメッセージが伝わってきた瞬間だった。
まとめ:淳士が演奏した曲数
LUNATIC FEST. 2025で淳士が演奏したLUNA SEAの楽曲は、11月8日に10曲、11月9日に10曲、合計20曲である。
2日間を通じて共通で演奏された曲は5曲であり、それぞれの日に固有の楽曲を演奏することで、ファンに多彩なLUNA SEAの楽曲を提供していたことがわかる。
真矢との絆を感じさせるセットリスト構成となっており、その決定にもプロフェッショナルな配慮が感じられる。
真矢の治療とリハビリ専念を応援しながら、バンドとしての活動を止めないという判断が伝わってくるような選曲だった。
LUNA SEAの音楽を支えてくれた淳士への感謝の気持ちが、多くのファンの中で深く根付いた2日間だったといえるだろう。
12月23日の有明アリーナ公演での真矢の復帰を心待ちにしながら、このLUNATIC FEST.は「伝説」として記憶されることになるだろう。


コメント