万博、次の次はどこ?リヤドの次は?

2025年10月に開幕する大阪・関西万博の熱気も冷めやらぬうちに、早くも「次の次」の万博、すなわち2035年開催地への関心が高まっています。 2030年リヤド万博を経て、世界各都市が未来へのビジョンと国家戦略を掲げ、名乗りを上げています。 本記事では、次の万博の動向を最新情報とともにまとめました。

2030年:リヤド万博の概要と成果

開催期間:2030年10月1日~2031年3月31日。 テーマ:「変革の時代:先見の未来へともに」。 投票結果:173回BIE総会でリヤドが72.1%の支持を獲得し決定。 中東開催はドバイ2020に次ぎ2例目です。 石油依存からの脱却と観光・テクノロジー振興を両立する国家改革「ビジョン2030」の一環として位置づけられています。

リヤド万博は、石油収入に依存してきたサウジアラビアが観光・テクノロジー・持続可能性へ大転換を図る起爆剤と位置づけるもので、総額78億ドルの投資が予定されています。 これにより、インフラ整備や観光市場の拡大が期待され、2035年以降の開催地選定にも大きな影響を与えます。

2035年万博への立候補都市

2035年開催地の最終決定は未定ですが、現時点で以下の都市・地域が立候補または意欲を表明しています。

都市・地域国・地域主なポイント
ベルリンドイツ歴史的な首都であり、先端技術と文化発信の拠点。2023年に正式検討を始動。
釜山(プサン)韓国2030年招致失敗後も再挑戦を計画。市民討論や専門家検証を経て最終判断へ。
新行政首都エジプトカイロ近郊に建設中の新都市。インフラ整備が進みつつある成長市場。
香港&深セン中国国際金融センターとテックハブが連携。国際区画強化とイノベーション推進を掲げる。

これらはいずれも国際博覧会機構(BIE)が2026年以降に正式に申請書を受け付け、その後の総会で選考が行われます。 立候補各都市は、次のようなアピールを展開中です。

  • ベルリン:EU内の交通網を強化しつつ、歴史と最先端技術を融合させた「ドイツの未来都市」を提案。
  • 釜山:2030年招致時に培った経験を活かし、市民公論化プロセスでコンセプトを練り上げる姿勢を示唆。
  • 新行政首都(エジプト):ナイルデルタ開発計画と連動し、アフリカ大陸全体へのポータルとしての役割を強調。
  • 香港&深セン:金融・テック両輪での国際連携を軸に、中国改革開放40周年のシンボル的イベントを企図。

決定プロセスと今後の見通し

  1. 2026年:BIEが公式に申請書を受理。
  2. 各立候補地によるプレゼンテーション(持続可能性や経済効果など評価基準に沿って実施)。
  3. 2030年頃:BIE総会で投票・決定。

立候補都市は2030年までにテーマ策定、資金計画、インフラ整備計画を具体化する必要があります。 2030リヤド万博の成功が評価基準に影響を与え、特に環境配慮やデジタル化を強く訴求できる都市が有利と見られています。

まとめと注目ポイント

次の次の万博、すなわち2035年開催地はまだ未定ですが、現在立候補している都市はいずれも国家戦略の中核をなすプロジェクトとして位置づけられています。 2030年リヤド万博の成果を踏まえ、持続可能性やテクノロジー活用をどれだけ具体的に実現できるかが選考の鍵となるでしょう。 今後の動向を注視しつつ、各都市のプレゼンテーションにぜひご期待ください。

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