社会現象となった原作ゲーム「8番出口」とは
「8番出口」は2023年にゲームクリエイターのコタケクリエイト(KOTAKE CREATE)氏がたった一人で制作したウォーキングシミュレーターゲームです。
無限にループする地下鉄の通路を舞台に、プレイヤーは様々な”異変”を探しながら「8番出口」から地上への脱出を目指します。
ゲームのルールはとてもシンプルです。
- 「異変を見逃さないこと」
- 「異変を見つけたら、すぐに引き返すこと」
- 「異変が見つからなかったら、引き返さないこと」
- 「8番出口から、外に出ること」
このシンプルながらも独特で不気味な世界観が多くのゲーマーを魅了し、Steamでの発売からわずか1日で3万本を超える売り上げを記録しました。
その人気は瞬く間に広がり、全世界累計150万ダウンロードを突破する大ヒット作品となり、まさに社会現象と呼べるほどの話題作となりました。
「8番出口」の大きな特徴は、その不気味な雰囲気にあります。
BGMがなく革靴の音だけが響く無機質な地下通路は、多くのプレイヤーに強い印象を残しました。
さらに、日本の都市部でよく見かける地下鉄駅の通路を舞台にしているため、「見覚えがある」「自分の地元の駅にそっくり」といった親近感と恐怖が入り混じる独特の感覚を味わえることも人気の理由の一つです。
SNS上でも大きな話題となり、多くのYouTuberやゲーム実況者がプレイ動画を投稿。
その反応の多様さも魅力の一つで、恐怖に震える人から冷静に分析する人まで、視聴者も様々な楽しみ方ができる内容になっています。
この人気を受けて「8番のりば」という続編も登場し、「8番出口ライク」と呼ばれる類似ゲームも多数リリースされるなど、一つのジャンルを形成するほどの影響力を持つに至りました。
豪華キャスト・スタッフで贈る映画『8番出口』
2024年12月に映画化が発表された『8番出口』は、2025年3月に主演が二宮和也さんであることが明らかになりました。
二宮さんは地下通路で異変を探し8番出口を求めて”迷う男”を演じます。
「安心と安全の二宮和也」と称されるほど高い演技力を持つ二宮さんが、この不気味な世界観の中でどのような演技を見せるのか、多くのファンが期待を寄せています。
二宮さんの主演発表は、ホラーコンテンツが苦手な層にも「ニノなら見る」という安心感を与え、作品の間口を広げる効果をもたらしているようです。
また、スーツ姿の”歩く男”として河内大和さんが出演。
二宮さんと河内さんは、TBS日曜劇場「VIVANT」以来、2度目のタッグとなります。
「もうほぼVIVANTである」というファンの声もあるように、前作での息の合った演技が本作でも期待されています。
特報映像で見た河内さん演じる”歩く男”は「めちゃくちゃ怖くてハマり役」と評され、原作ゲームの雰囲気を忠実に再現していると話題になっています。
映画の監督を務めるのは、『告白』『悪人』『怪物』などの実写作品から、『君の名は。』『竜とそばかすの姫』『すずめの戸締まり』といったアニメーション作品まで、数々の映画を企画・プロデュースしてきた川村元気さん。
長編映画の監督としては2作目となる本作に注目が集まっています。
脚本は平瀬謙太朗さんと川村元気さんが手掛け、音楽はYasutaka Nakata (CAPSULE)さんと網守将平さんが担当します。
この豪華スタッフ陣が、ゲームの持つ独特の雰囲気をどのように映画化するのか、その手腕にも注目です。
映画『8番出口』のストーリー
映画『8番出口』のストーリーは以下のように描かれます。
蛍光灯に照らされた、無機質な白い地下通路を歩いていくが、いつまで経っても「出口」に辿り着くことができない。
何度もすれ違うスーツ姿の男に違和感を感じ、やがて自分が同じ地下通路を繰り返し歩いていることに気付く。
そして壁に掲示された不可思議な【ご案内】には次のように書いてあった。
「異変を見逃さないこと」「異変を見つけたら、すぐに引き返すこと」「異変が見つからなかったら、引き返さないこと」「8番出口から、外に出ること」。
通路に”異変”があれば逆方向へ引き返し、なければそのまま前に進む。
「1番出口」「2番出口」「3番出口」……。
正しければ「8番出口」に近づき、ひとつ見落としてしまえば「0番出口」に戻る。
果たして、突如迷い込んでしまった無限回廊から抜け出すことができるのか?
特報映像からは、どこにでもある地下通路に迷い込んでしまった男が、”ご案内”に従って通路を進みつつも、次々と襲いかかる”異変”に遭遇する様子が窺えます。
この空間は現実なのか?幻想なのか?そして、男は無事に地下通路から脱出できるのか?という問いかけが示されています。
原作ゲームにおける「異変」とは、通常とは異なる状況や変化のことです。
プレイヤーはこれらの「異変」を注意深く観察し、見つけたら即座に引き返すことで、少しずつ「8番出口」に近づいていきます。
映画版では、原作ゲームには無かった新たな異変も登場するとのことで、ゲームをプレイしたことがある人でも新鮮な驚きを味わえる内容になっているようです。
特報映像からは、緊張感溢れる映像と独特の不気味さが伝わってきます。
舞台となる地下通路の世界
「8番出口」の大きな特徴は、その舞台設定にあります。
日本の都市部でよく見かける地下鉄の通路を舞台にした本作は、多くの人が日常的に目にする光景をホラーの要素と結びつけています。
壁の格子状のタイルや従業員用の扉、案内板の雰囲気など、まさに日本の地下鉄駅そのものの雰囲気が再現されており、プレイヤーに強い既視感を与えます。
これが「次に東京に行ったら思い出してしまいそう」と言われるほど、現実との境界を曖昧にし、より恐怖感を増幅させる効果をもたらしています。
映画版でもこの雰囲気は忠実に再現されており、特報映像からは無機質な白い通路、蛍光灯の照明、そして革靴の音だけが響く静寂など、原作ゲームのエッセンスを感じ取ることができます。
国際的にも注目される『8番出口』
映画『8番出口』は、国内だけでなく国際的にも注目を集めています。
第78回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ミッドナイト・スクリーニング部門」へ正式招待されたことが発表されました。
日本発のインディーゲームを原作とした作品が世界的な映画祭に招待されたことは、原作の魅力と映画化の質の高さを物語っています。
また、この招待は、日本のゲーム文化や独特の恐怖表現が国際的にも評価されている証とも言えるでしょう。
カンヌ映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門は、ジャンル映画やホラー作品などが上映されることで知られており、『8番出口』の世界観や独特の恐怖表現がこの部門にふさわしいと判断されたようです。
ファンの期待と反応
映画化のニュースは多くのファンに衝撃を与えました。
特に二宮和也さんの主演が発表された際には、「えっ!!!!」と声に出して飛び起きたというファンの声も。
SNSでは「ニノなら見る」という声で溢れ、恐怖系コンテンツが苦手な人からも「怖いから見れないと思ってたけど見なきゃ」という反応があるなど、幅広い層からの期待が高まっています。
原作ゲームの雰囲気を知るファンからは、特に地下鉄の通路の再現度や、「おじさん」こと”歩く男”の描写に注目する声が多数。
特報映像に登場する河内大和さん演じる”歩く男”の姿に「リアルおじさんだ!」「ハマり役だ」といった反応が見られます。
映画化発表時には公式SNSに「観に行きたい」「映画化マジかよ」といったコメントが相次ぎ、ゲームファンにとっては待望の映画化と言えるようです。
また、原作ゲームを知らない映画ファンにとっても、二宮和也さん主演という話題性と、特報映像から伝わる独特の世界観が興味を惹きつけています。
恐怖要素があっても「ニノなら見る」と言われるほど、主演俳優の存在が作品への期待を高めているようです。
ゲームと映画の違いと共通点
原作ゲームと映画版の大きな違いは、プレイヤーが主体となって物語を進行させるゲームと、観客が二宮和也さん演じる主人公に感情移入して物語を追体験する映画という、メディアの特性による違いです。
原作ゲームでは、プレイヤー自身が異変を見つけ出し、判断を下し、行動を選択する必要がありました。
一方、映画版では二宮和也さん演じる”迷う男”の視点から物語が展開されます。
この視点の違いが、どのような形で物語の体験に影響を与えるのか、注目すべきポイントの一つです。
また、映画版では原作ゲームには無かった新たな異変が登場することも明らかになっており、ゲームをプレイした人でも新鮮な驚きを味わえる内容になっているようです。
共通点としては、無機質な地下通路の雰囲気や、異変を見つけるというゲームの核心部分、そして何よりも「どこにでもある日常空間の中に潜む恐怖」というテーマ性は、映画版でも大切に受け継がれているようです。
特報映像から感じられる不気味さは、まさに原作ゲームのエッセンスを捉えています。
まとめ:注目の映画『8番出口』
2025年8月29日に公開予定の映画『8番出口』は、社会現象となったゲームを原作に、二宮和也さん主演、川村元気さん監督という豪華布陣で制作される注目作です。
カンヌ国際映画祭にも招待され、国内外から高い期待を集めています。
シンプルなルールと不気味な世界観で人々を魅了した原作の魅力を、実写映画でどのように表現するのか。
二宮和也さん演じる”迷う男”と河内大和さん演じる”歩く男”の演技、そして無限ループする地下通路からの脱出劇に、今から目が離せません。
ゲームファンにとっては原作の雰囲気がどこまで再現されるのか、映画ファンにとっては二宮和也さんの新たな演技の姿を見られるのか、そして恐怖映画としての完成度はどうなのか、様々な視点から期待が寄せられています。
公式情報やSNSでの盛り上がりを見る限り、この夏最も話題になる映画の一つになることは間違いないでしょう。
映画『8番出口』の公開を、ぜひお楽しみに。
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